
初夏の短い期間だけお店に並ぶ、爽やかな香りの青梅。「少しキズがある不揃いの梅が安く手に入ったけれど、ジャムにできる?」「手作りすると苦味やえぐみが残りそうで心配…」と悩んでいませんか?
今回は、形が悪かったり小さなキズがあったりする青梅でも、無駄なく美味しく作れる「青梅ジャム」のレシピをご紹介します。白砂糖ではなく「きび砂糖(からだにやさしいお砂糖)」を使うことで、ツンとしないまろやかでコクのある、からだにやさしい味わいに仕上げました。
青梅ジャム作りで失敗しないための「えぐみの抜き方」や、酸の強い梅を煮るための「お鍋の選び方」、さらには捨ててしまいがちな「種」を使った絶品調味料の作り方まで、プロの目線で論理的に徹底解説します!
キズ梅や不揃いの青梅でも美味しいジャムになる?
「表面に黒いポツポツがある」「少し擦りキズがある」といった不揃いの梅でも、美味しいジャムに仕上げることができます!
水洗いしたあとに、キズや変色している部分だけを包丁で小さく削り取れば、果肉の美味しさはそのまま活かせます。(※ただし、中まで茶色く傷んでいるものや、カビが生えているもの、異臭がするものは安全のため避けてください)
形が悪くて梅酒や梅干しには使いにくい小さな梅も、ジャムにしてしまえば形は関係ありません。食品ロスを減らして、季節の恵みを隅々まで気軽に楽しみましょう。
青梅ジャムが苦くなるのを防ぐ!失敗しない「茹でこぼし」の科学
青梅ジャムを手作りしたときに、「なんだか渋い」「苦くて食べられない」と失敗してしまう最大の原因は、梅特有の強い「アク(えぐみ)」が抜けていないことです。
このえぐみを綺麗に取り除き、すっきりとした酸味に仕上げるための最も重要な工程が「茹でこぼし」です。梅を水から沸騰させてお湯を捨てる作業ですが、青梅を使う場合は必ず「2回」繰り返してください。
しっかりと2回茹でこぼすことで、余分なアクが抜けて劇的に食べやすくなります。なお、黄色く熟した「完熟梅」を使ってジャムを作る場合は、もともとえぐみが少ないため、茹でこぼしは1回だけで大丈夫です。梅の熟度に合わせて回数を変えるのが、失敗しないための科学的なコツです。
【重要】青梅ジャム作りにアルミ鍋が使えない理由とおすすめの鍋
梅を煮詰める前に、必ず手持ちのお鍋の素材を確認してください。青梅ジャム作りに「アルミ製の鍋」は絶対に使用NGです。
青梅は非常に強い「酸」を含んでいます。アルミ鍋で煮てしまうと、酸によって鍋の表面が腐食し、金属成分が溶け出してジャムが黒ずんだり、鍋に穴が空いてしまう原因になります。
青梅ジャム作りに適した安全な鍋
梅を煮るときは、酸に強い以下の素材のお鍋を選びましょう。
・ホーロー(琺瑯)鍋(熱伝導が良く、ジャム作りに最もおすすめです)
・ステンレス鍋
・耐熱ガラス鍋
道具を正しく選ぶことも、手作り保存食を安全に美味しく仕上げるための大切なポイントです。
からだにやさしい「きび砂糖の青梅ジャム」の材料・必要なもの
| 青梅 | 500g |
| 砂糖(※1) | 果肉重量の60〜100%(今回は70%の約210gを使用) |
失敗しない青梅ジャムの作り方・調理手順
【下準備】保存瓶の煮沸消毒
ジャムをカビから守り、長持ちさせるためにしっかりと消毒を行います。
1. 保存用のガラス瓶とフタを洗剤できれいに洗います。
2. 大きめの鍋に瓶、ふた、瓶がかぶるくらいの水を入れ、強火にかけて沸騰させます。
(熱湯に瓶を入れると割れる原因になるため、必ず水の状態から始めましょう。)
3. お湯がフツフツと沸騰している状態を維持しながら、10分間しっかりと煮沸します。
4. 火を止め、清潔なトング等で取り出し、網やケーキクーラーの上に逆さまに置いて自然乾燥させます。
▶しっかり乾燥させてから使うのが、保存性を高めるポイントです!
▶火傷には十分に気をつけて行ってください。


青梅ジャムの調理手順
1. 青梅を水洗いする
青梅を流水で丁寧に水洗いし、表面の汚れを落とします。キズや黒い部分が気になる場合は、この段階で包丁を使って優しく削り取っておきます。
2. 水気を取り、ヘタをのぞく
洗った梅の水気をキッチンペーパーなどでしっかり拭き取ります。その後、竹串や爪楊枝を使って、梅のヘタ(黒いポツっとした部分)を丁寧に取り除きます。


3. 茹でこぼし(アク抜き)を行う
鍋に梅を入れ、梅がひたひたに浸かるくらいの水を注いで火にかけます。お湯が沸騰し、梅の皮がパチンと割れて湯船にふわっと浮いてきたらすぐに火を止めます。そのまま5〜10分置いてから、ざるにあけてお湯をすべて捨てます。


4. 梅の種を取り出す
茹で終わった梅の粗熱が取れたら、食品用のポリ手袋(またはきれいに洗った手)を着用し、果肉を優しく手でつぶしながら種を取り除きます。
★取り出した種は、捨てずに取っておくのがおすすめです。実はこれ、後ほど『梅醤油』という調味料に変身させることができるんです。


5. 果肉の重さを量り、きび砂糖を加える
種を除いた果肉だけをお鍋に戻し、キズを削った後の正確な果肉の重量を量ります。その果肉の重さに対して、60〜100%の分量のきび砂糖を鍋に加えます。
(※今回は果肉が300gだったため、70%の分量である約210gのきび砂糖を使用しています)
6. とろみがつくまで煮詰める
鍋を中火〜弱火にかけ、鍋底が焦げ付かないようにゴムベラで絶えずゆっくり混ぜながら、15〜30分ほどじっくり煮詰めます。全体に軽くとろみがついたら火を止めます。


7. 瓶に詰めて冷蔵庫へ
ジャムが熱いうちに、下準備で煮沸消毒しておいた清潔な瓶に詰めます。完全に熱が取れたら冷蔵庫で保管してください。未開封の状態であれば、冷蔵で約1ヶ月間保存が可能です。
【食品ロス削減】残った梅の種で作る万能調味料「梅じょうゆ」の作り方
手順4で外した「梅の種」には、美味しい果肉が少し残っています。フタをして冷蔵庫で2〜3週間。じっくり漬け込む時間も、美味しい調味料が育つお楽しみとして待ってみてくださいね。
【梅じょうゆの作り方】
1. しっかりと洗浄・消毒した清潔なガラス瓶を用意します。
2. 中にジャム作りで残った梅の種をすべて入れます。
3. 種の分量に対して「倍の量」の普通の醤油を注ぎます。
4. フタをして、冷蔵庫の中で2〜3週間ほどじっくり漬け込みます。


しっかりと漬かったら種を取り除いて完成です!出来上がった「梅じょうゆ」は、梅の爽やかな酸味とフルーティーな香りがお醤油に溶け込んでおり、炒め物の味付け、冷奴、卵かけご飯、和え物などのタレとして使うと、いつもの料理がワンランク上の味に大変身しますよ。
手作り青梅ジャムを美味しく安全に長持ちさせるための保存のコツ
せっかく美味しく作ったジャムですから、最後まで安全に食べきりたいですよね。日持ちさせるための大切な約束事が2つあります。
・取り出すときは必ず清潔なスプーンを使う
冷蔵庫から出してジャムを食べるときは、必ず完全に乾いた、清潔なスプーンを使用してください。パンに塗ったあとのスプーンを再び瓶に戻したり、水分がついたスプーンを入れると、そこから一気に雑菌が繁殖してカビの原因になります。
・砂糖の量を減らしすぎない
お砂糖には、食材の水分を抱え込んで微生物(カビなど)が使える水分を奪うという、強力な「防腐効果」があります。健康のためにとお砂糖の量を60%未満など極端に減らしてしまうと、一気に保存性が下がってしまいます。甘さ控えめで作った場合は、小分けにして冷凍するか、できるだけ早めに食べきるように心がけてくださいね。
初夏のほんの短い季節にしか出会えない青梅。おうちに眠るお砂糖を使って、ぜひ自分だけの優しい保存食作りに挑戦してみてください!
この記事で使用したおすすめの材料・道具
〇 砂糖
● 大東製糖 からだにやさしいお砂糖 500g(きび砂糖)
今回のレシピで使用したお砂糖です。ツンとしないまろやかな甘みで、青梅の爽やかな酸味を上手に引き立ててくれます。からだにやさしいおやつ作りにかかせない愛用品です。実はこちら、医師と大学との共同研究によって開発された画期的な「低GI砂糖」なんです(人工甘味料不使用・さとうきび100%)。お砂糖の量は変えずに糖の吸収が穏やかになるよう作られているため、いつものレシピの白砂糖と同量で置き換えるだけで無理なく健康対策ができます。粒が細かく、パン作りなど何にでも使える私のイチオシです。


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